妻が椎茸だったころ

妻が椎茸だったころ 同一作家の短編集

亡き妻の残したレシピ帳の隅に、ぽつんと書かれていた謎の言葉『私は椎茸だった』その不可解なメモに心を揺さぶられた夫は、やがて料理教室へと足を運ぶように…不在であるはずの誰かが、どこかで静かに息づいているような不思議であたたかい気配に満ちた表題作。

妻が椎茸だったころ

そのほかにも、叔母の家に突然現れ、まるでずっとそこにいたかのように家族のようにふるまう男と過ごす日々を描いた『ハクビシンを飼う』など、日常の片隅でふと立ち止まりたくなるような、“少し怖くて、でもどうしようもなく愛おしい”物語を集めた短編集。

ちょっと不思議で、ほんのり切なく、じわりと沁みる5つの偏愛ストーリーが、静かにあなたの心を揺らします。

『妻が椎茸だったころ』この意味不明なタイトルが気になって読みました。妻を亡くした夫の料理に挑戦するシーンでは、思わずクスッと笑ってしまい、それでいて妻への想いだったりが切々と描かれていて、さすが表題作です♪

あと『蔵篠猿宿パラサイト』や『ハクビシンを飼う』ほかも、ちょっと怖くて不思議な気持ちになる魅力的な短編小説でした。

◎掲載内容(もくじ)

  • リズ・イェセンスカのゆるされざる新鮮な出会い
  • ラフレシアナ
  • 妻が椎茸だったころ
  • 蔵篠猿宿パラサイト
  • ハクビシンを飼う

中島京子さんの主な著書

『FUTON』

『小さいおうち』

『かたづの!』

『長いお別れ』

『やさしい猫』ほか…

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